週刊 ビル経営 2022年3月14日(月)第1237号
空き店舗を人々が集うコミュニティースペースとして無料開放
新大宮広間
商店街の空き店舗が2020年11月コミュニティースペースとして生まれ変わったプロジェクトがある。「新大宮広間」だ。
場所は京都市北区紫竹(しちく)・紫野(むらさきの)エリアに位置する「新大宮商店街」。京都市内一長い商店街だが、少子高齢化、消費者ニーズの変化により空き店舗が目立つようになってきた。「新大宮広間」となった場所も、ケアプランセンターが2年前に退去してからというもの、内覧や問い合わせもなく空き状態が続いていた。オーナーの荒川朋彦さんは先祖代々から同エリアに多数土地を所有する地主で、時代の移り変わりを目の当たりにしてきた。「このまま募集し続けても借り手はないだろうし、新築を建て収益化するのもしっくりこなかった。商店街は店主の高齢化が進む一方で、若い層が入店する動きもある。地域に人が集う場所をつくることが地主としての使命だと感じた」とプロジェクトの発端を話す荒川オーナー。