昭和6年頃築の京町家を再生

温故知新

モルタル塗りになっていたファサードを出格子に戻し、「玄関を入り土間を進めば台所 …」時代に逆行する様ですが、誰しもが懐かしさを覚え、ほっとできる京町家の顔を再現。

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genkan ①京町家は、町家は、玄関を入り横を向けば表の間、通庭を抜けると「おくどさん」が有ります。そんなイメージを再現したく、元々正面に有った建具を向かって左に、台所を南から北西部へ移設し、誰もが立ち寄れるオープンな空間と家族だけのプライベート空間を区別しました。
写真は土間を昔ながらの三和土(たたき)で仕上げている様子です。
t ②最近、姿を消しつつ有る、木製格子戸や出格子の窓。代わりに建付けられた、アルミサッシの何と味気ない事か…。幸いにも多くの木製建具が現役で残っておりましたので、最大限再利用(修繕や灰汁洗い等手間は掛かりますが)しました。
sinshitu ③2階を寝室とし、洋間は天井板を撤去して梁を表しとし、また壁は漆喰塗りとして明るく開放的な空間を演出しました。それに対し,和室は竿縁天井を残し、畳敷きに本聚落塗りという純和風の落ち着いた空間に仕上げました。

 

オーナー様の思い出を大切に
武村邦弘様改修にあたり、何より配慮したのが、オーナー様のこの家に対する愛情でした。スケルトンにして、すっかり模様替えをする事はたやすい事では有りますが、思い出のいっぱい詰まった「家」という形を崩さず、より快適に過ごせる空間に造り替えました。

株式会社 武村工務店
http://www.takemura-k.com/
一級建築士・一級建築施工管理技士
武村邦弘

DIYはご存じですか?

「京町家は所有しているけど、改修する資金は出せない。何とか町家を活用できないか?」
DIYは借主が回収費用を負担して再生することにより、貸主の負担が軽く町家を活用できる、今注目のスキームです。

京都市空き家の活用・適正管理に関する条例

所有者は、空き家の適切な管理に務める責任があります。京町家には歴史的価値があり、未来の京都へ残していくことが私たちの努めです。

改修のための補助制度等があります。

  • 空家の活用のための改修補助
  • 耐震改修助成事業
  • 住宅の省エネリフォームに関する補助